最近のモデルファッションメーカーは服を売るだけでなく、生活全体のファッションを売るように変わってきている。
このような時代になると、マーケティングリサーチに裏づけられた物作りが行われるようになる。
コンセプトにもとついた商品企画が求められ、流行に対応した服が作られるようになると、ファッションビジネス界にアパレルという言葉があらわれてきた。
アパレルとは、もともとは「衣服、衣類、服装」という意味の古い時代の英語である。
婦人服や男子服のみでなく、子供服なども含めた衣服の総称で、広い意味では、服飾品の靴、装身具をもさすが、下着類は入れない。
同じような英語の言葉としては、ガーメント、クロージングがある。
フランス語では、このアパレルに近い言葉としてはアビーユマンがある。
日本ではかつて、ファッションメーカーのことを、服作りをする時、素材である原反(反物)をつぶすことから「つぶし屋」とか、できた服をハンガーにかけて吊すことから「吊し屋」と呼んでいたこともあるが、普通はファッションメーカーという言葉が使われてきた。
このファッションという言葉が使い古されてきた時、アパレルという言葉がファッション業界で使われ出したのである。
衣服を意味するアパレルという言葉に産業をつければ、衣料品の生産、流通、販売に関する全体を含めたファッション業界をさすことになる。
そして現在のファッション業界の中心には、服作りをしているアパレルメーカーが存在しているといってよいだろう。