モデル用につくった服がバーゲンに出されるのを見て、デザイナーは自分の身を粗末に扱われたような気持ちになる。
どんなデザイナーでも自分の作った服が、バーゲン品となるのを望む人はいないだろう。
デザイナーは服を作るだけでなく、その服のたどる生命までが気になるものである。
在庫となった商品は、商品整理のため処分される。
一般に知られているのはバーゲン品となることである。
バーゲン品になっても、できるだけ商品の持つイメージをくずさないで売ってもらうことが望ましいが、企業にとってそんなきれいごとをいっているわけにはいかない。
バーゲン時期になると、世界的に知名度の高いデザイナーブランドの商品ですら、見るもあわれになって、安売りされている姿を見かけることがしばしばある。
これが商売をする人の常であり、ファッションビジネスでは、このバーゲンセールも形を変えたビジネスとして経営をささえているのである。
バーゲンセールの言葉はいろいろあり、小売り先のイメージで使い分けられる。
文字は必ずといっていいほど赤い字で書かれる。
これは正価で売る黒字に対して、値引き品となり、赤字になることに由来している。
もちろん、赤い字が派手で目立つという理由も考えられる。