結納品には目録がつきものであり、それを受け取ったしるしとして受書を書きます。
目録にしろ受書にしろ、昔は自分で作ったものですが、今では市販の用紙を使用する場合が大部分です。
目録は結納の品々を記したいわば納品であり、受書はそれに対する領収書と考えたらよいでしょう。
いずれも奉書紙を用い、文字は楷書、墨は濃くして下さい。
うすい墨は不祝儀の時に用いるので不吉になりますので注意が必要です。
市販の目録は、最初の一行が空欄になっていますので、ここに贈り物を書き入れます。
男性の場合は、「御帯地料一封」とか「指輪一箇」、女性側は「御袴料一封」とか「カフスボタン壱対」などと品名を記入し、日付と宛名を書いて署名するようになっています。
署名は昔は、「何々家」とか家長(父親)の名前を書いたものですが、現代は憲法で、結婚は家と家との婚姻ではなく、本人同志の結びつきですから、本人の名前を書くのが普通になっています。
新婦方目録の書き方は普通は要領ですが、必ずしも候文でなくても結構です。
例えば最後のところを「右の通り幾久しく芽出たく御受納くださるようお願い申し上げます以上」としてもいいわけです。