無事、披露宴も終了し、媒灼人が帰るときには、「立派な結婚式をさせていただきました。
ほんとうに細かいお心づかいをいただいてお礼の申しようもございません。
おかげさまで、私どももほっといたしました。
こんなに嬉しいことはございません。
こんごとも、なにぶん二人のためお力添えくださいますよう......」
こうした謝意のことぽは、いくら言っても言いすぎになることはありません。
このようにみてきますと、服装は、やはり和服が無難で一般的です。
両親の服装は、花嫁の衣裳とのコントラストを考慮に入れてきめます。
花嫁が振袖で、母親が洋装というのでは、不調和な家族を感じさせることもありましょう。
ところが、母親が和服で、花嫁が洋装というのは、少しも不自然ではありません。
また、両親の服装が、父親は和服で母親が洋装というのも、我が国の風俗としてはなじみがうすいでしょう。
どんな結婚式でも、媒灼人にはしかるぺき社会的地位にある人、しかるべき経験のある人が頼まれます。
そうした人は、だいたい呑みこんでいるはずですが、その場の雰囲気にのまれてしまわないよう、全日程をしっかりつかんでおく必要があります。