仏前結婚式では、司婚者は、おごそかななかにも、やさしい慈愛をこめて、
「お二人は、きょうここに、結ばれました。
ほんとうにめでたいことです。
これも、お二人の因縁のたまものであり、仏さまのお導きにょるところ、ひたすらなるものであろうと思います。
これよりのちは、終生苦しみも楽しみも二人してともにわかち合い、ともにはげましあい、ともに助け合って、幸せな人生を送られますように。
きょうの誓いを終生忘れることのないように......。
お二人の洋々たる前途を心から祝福します」
と、はげましとさとしの意味をこめて、祝辞が送られます。
■起立退場
再び雅楽が奏ぜられ、式場はおごそかな雰囲気に包まれます。
やがて、係の人の「一同、ご起立願います」のことぽに、一同立って、荘重な音楽のつづくなかに全員が静かに合掌します。
そして、司婚者が退場します。
雅楽の音は司婚者が場外を出ると止みます。
かわって、オルガンの後奏となります。
曲は「仏教賛歌」のなかの「楽苑」などがよく選ぼれます。
いままでの荘重な音楽とは違って、こんどは新婚夫婦を祝福するリズミカルな音楽にかわってきます。
それとともに新郎・新婦の退場です。