2016年2月アーカイブ

仏前結婚式の司婚者

仏前結婚式では、司婚者は、おごそかななかにも、やさしい慈愛をこめて、

「お二人は、きょうここに、結ばれました。

ほんとうにめでたいことです。

これも、お二人の因縁のたまものであり、仏さまのお導きにょるところ、ひたすらなるものであろうと思います。

これよりのちは、終生苦しみも楽しみも二人してともにわかち合い、ともにはげましあい、ともに助け合って、幸せな人生を送られますように。

きょうの誓いを終生忘れることのないように......。

お二人の洋々たる前途を心から祝福します」

と、はげましとさとしの意味をこめて、祝辞が送られます。

■起立退場
再び雅楽が奏ぜられ、式場はおごそかな雰囲気に包まれます。

やがて、係の人の「一同、ご起立願います」のことぽに、一同立って、荘重な音楽のつづくなかに全員が静かに合掌します。

そして、司婚者が退場します。

雅楽の音は司婚者が場外を出ると止みます。

かわって、オルガンの後奏となります。

曲は「仏教賛歌」のなかの「楽苑」などがよく選ぼれます。

いままでの荘重な音楽とは違って、こんどは新婚夫婦を祝福するリズミカルな音楽にかわってきます。

それとともに新郎・新婦の退場です。

仏前結婚式の手順

仏前結婚式では、新郎・新婦は中央の卓前に導かれ、仏壇に向かって起立します。

参列者一同もこれに合わせて起立します。

いままで奏でられていた前奏がやみ、かわって雅楽が奏でられます。

このとき、式をつかさどる司婚者の入場です。

新郎・新婦、参列者一同、司婚者に合わせて合掌します。

雅楽がやみますと、司婚者は敬白文の朗読をします。

敬白文というのは仏さまにたいする報告のようなもので、仏さまと、両親の祖先にこれから結婚式が行なわれるようになった旨を報告するわけです。

■念珠の授与
念珠の授与は、神前結婚でいえぽ三三九度の儀式にあたるもので、まことに重要です。

雅楽が再び奏でられ、新郎・新婦はしずかに仏前に進み出ます。

すると、司婚の僧は、新郎には白のリボンのついた念珠を、新婦には赤又は紫のリボンのついた念珠を授与します。

念珠の持ち方は、左手の四指にかけてふさを下にたらし、親指で軽く上から押えて、両方の手のひらを合わせるのです。

■司婚の辞と新郎・新婦の誓詞

司婚者は壮厳な雰囲気のうちに、新郎・新婦に対し、仏前にての誓いのことばを求め、仏による婚儀の承認を告げます。

これが司婚の辞です。

新郎・新婦はこの間、じっと頭をたれ、誓いの念をあらたにします。

司婚の辞のあとは、新郎・新婦の誓詞です。

これは、神前結婚式の場合と同様、文案が用意され、あらかじめ署名しておくわけですから、指示どおりに新郎の朗読でよいわけです。

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