家庭での結婚式では、古式の床飾りをのせ、取皿と、半紙を四つ切りにした敷き紙と、著とをそえます。
銚子には、雄蝶、雌蝶をつけるのが本式ですが、その代りとして、水引二本を結びきりにし、その先端を長く上方へ立てるようにして用いてもかまいません。
結婚式を行なう座敷のほかに、新婦の控室、両親や親族の控室、招待した客の控室の三っの部屋が必要です。
部屋をうまくとれないときは、カーテンで仕切るとか、屏風をたてるとかしてくふうしましょう。
新婦の控室には、鏡台や化粧道具を備えることはもちろんです。
■式次第について
式について説明します。
今日ではいろいろ簡素化されてきていますが、本来の結婚式では三つの盃ごとが行なわれます。
むろん、このとおり行なうことはありませんが、
一応は知っておいてください。
夫婦の盃、親子の盃、親類振舞いの盃の三つを総称して、盃ごとと呼ぶのです、
また、夫婦の盃にも二つあります.陰の盃と陽の盃のことです。
陰の盃というのは、三々九度の盃、陽の盃というのは、「色直し」の式のことをいいます。
昔は、陰の式後、三日たってから、はじめて陽の式を行なったといわれています。
時代とともに、だんだん省略化されてきて、今では、陰の式が終るとすぐに、そのまま陽の式が行なわれるようになりました。
親子の盃は、親子の縁固めのことですし、親類振舞いの盃というのは披露宴のことです。